ちょっと前に話題になった『ケーキの切れない非行少年たち』をいまさらながら読みまして。
良い本だったので、自分の備忘録も兼ねてご紹介。
簡単に内容を書くと、、、
子供たちが非行に走る理由は「不真面目」や「やる気がない」といった性格上の問題以外に、「認知機能に問題があり、もともと理解や予測する力が低い」ことが原因の可能性もある。
そのため、問題の本質を見つけて個々人に適した方法で対応する必要がある。
ことを伝えてくれている。
タイトルは、少年院の凶悪犯罪を起こしている中学生・高校生の年齢の少年たちに「丸い円を三等分してください」と言うと、ど真ん中に線を書いた後に悩む子や、明らかに”三等分”ではない分け方で二本線を引く子などがいるところから。
いくつか印象に残った文章を以下に並べておきます。
- 世の中のこと全てが歪んで見えている可能性がある
- 見る力、聞く力、見えないものを想像する力がとても弱く、そのせいで勉強が苦手というだけでなく、話を聞き間違えたり、周りの状況が読めなくて対人関係で失敗したり、イジメに遭ったりしていたのです
- 非行は突然降ってきません
- こうした問題が発生している場合の「褒める教育」は、問題の先送りにしかなりません
- ある殺人を犯した少年も、「自分はやさしい」と答えました
- 少年たちは決してふざけているわけではないのですが、こちらが伝えたいことが伝わらないという状態です。まさに”反省以前の問題”なのです
- 「知的には問題ない」が新たな障害を生む
- 理想と現実の間で揺れ動きながらも、自分のなかに「正しい規範」を作り、それを参照しながら”今度から頑張ろう”と努力し、理想の自分に近づいていくのです
- 子どもの心に扉があるとすれば、その取手は内側にしかついていない
本には、認知機能向上のトレーニング方法(コグトレ)についても具体的に記載してあり、子供の『みる・きく・想像する』力を養う参考になります。
我が子を育てるにあたり、『子供は何が理解できてて、何が理解できていないのか』、それを踏まえたうえで『今後どうしていくのが子供のためになるのか』を考えていくことが必要だと、改めて思いました!
おすすめなので、興味ある方は是非読んでみてください。
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